空港の違い「TOWER・RADIO・REMOTE」~第2回~

2018年8月3日付のブログで「空港は管制空域で分けられる」という話をしました。

 

 

今日はその続きを…

 

 

まずその前に「管制官」と「情報官」について簡単に説明すると

管制官 →正式には航空管制官(air traffic controller)と言います。管制業務を行う資格を有しており、かつ、当該業務に従事している者、です。管制官は「指示・許可」ができます。

情報官 →正式には航空管制運航情報官(air traffic services flight information officer)と言います。空港やFSC(flight service center/飛行援助センター)において、運航援助情報業務、飛行場情報業務、対空援助業務に従事する者、です。情報官は「指示・許可」はできず、あくまで発言は「助言」・「援助」の範囲です。

→厳密に言うと、成田や羽田のようなタワー空港には「管制官」と「情報官」の双方がいます。管制塔には「管制官」がいてマイクを握っており、別のところに「情報官」がいます。静岡や松本のようなレディオ空港では管制塔にいる「情報官」がマイクを握っています。

 

 

③TOWER・RADIO・REMOTE各空港の決定的な違いは、操縦士との無線交信にはっきりと表れます。正しい交信を書き出すと長くなるので、要点だけを表現します。

【離陸時】

(TOWER) air peach123,runway28,cleared for take off

(RADIO) air peach123,runway11,runway is clear

(REMOTE) air peach123,runway02,obstruction not reported on runway

【着陸時】

(TOWER) vanilla123,runway28,cleared to land

(RADIO) vanilla123,runway11,runway is clear

(REMOTE) vanilla123,runway02,obstruction not reported on runway

【地上走行時】

(TOWER) jey spring123,taxi to holding point,runway28

(RADIO) jey spring123,Radio advises taxi down runway11

(REMOTE) jey spring123,taxi down runway02

air peachPEACH AVIATION、vanillaはバニラ・エア、jey springは春秋航空日本のことで、無線でやり取りするときに使う「航空機」側の名前です。123は便名です。

 

TOWER空港は、cleared to、cleared forという表現を使って「許可します」と言っています。これは「許可」ですよね。taxi toは「指示」です。

 

RADIO空港は、離着陸時には「runway is clear」という表現を使っています。これは、情報官が目視が可能な滑走路上に航空機運航の妨げとなるようなトラフィックや障害物はありません、という意味です。「許可」ではないですよね。「Radio advises」は、航空機に対してその安全のために必要な措置をアドバイスするときに使う表現で、「指示」を意味するものではありません。

 

REMOTE空港は、離着陸時には「obstruction not reported on runway 」という用語を使っています。これは、リモート(無線)を通じて情報が提供される場合で、滑走路上に報告された障害物はありません、という意味です。リモート空港は「管制官」も「情報官」もいないんでしたよね。その代わりに空港管理者(地方自治体が管理していれば、基本的に都道府県の職員がいる)が滑走路などの点検をして、各拠点空港事務所にあるFSCの「情報官」に電話?連絡しているのです。「情報官」が目視せず、現地職員からの報告を受けて情報提供するので「reported」が使われているのです。

 

 

今日も疲れてしまいましたか? 続きはまた…