【空の知識】⑨ 飛行制限区域

昨日のブログで「飛行制限区域」という言葉が出てきました。今日はそのお話。

 

 

(飛行の禁止区域)

航空法第80条 航空機は、国土交通省令で定める航空機の飛行に関し危険を生ずるおそれがある区域の上空を飛行してはならない。但し、国土交通大臣の許可を受けた場合は、この限りでない。

 

(飛行の禁止区域)

航空法施行規則第173条 法第80条の規定により航空機の飛行を禁止する区域は、

飛行禁止区域(その上空における航空機の飛行を全面的に禁止する区域)

及び

飛行制限区域(その上空における航空機の飛行を一定の条件の下に禁止する区域)

の別に告示で定める。ただし、緊急に航空機の飛行を禁止する区域を定める必要があるため、告示により当該区域を定めるいとまがないときは、国土交通大臣は、その必要な限度において、告示をしないで、飛行禁止区域又は飛行制限区域を定めることができる。

 

 

では、その場所はどこかというと…。

 

 

飛行禁止区域 ⇒現在のところ設定なし →→→はい、ありません。

飛行制限区域 ⇒①青森県つがる市の某所

        ②京都府京丹後市の某所

        ③福島第一原発        に設定されています。           

①と②は確か米軍のレーダー施設の関係だったと思います。いずれも半径6キロメートルの円内の西側半分(青森)、北側半分(京都)で、地表から19,000ft以下の空域です。詳しくは航空路誌(AIP)や航空図に掲載されています。③は福島第一原発を中心に半径3キロメートル以内の地表から5,000ft以下の空域です。これは皆さんも理由はすぐにわかりますよね。

 

 

他にも空域の制限に関するルールがあり、「射撃訓練区域」、「訓練/試験空域」などがあります。

 

 

さらに、「その他規制を受ける空域」というのもあり、

原子力施設上空の飛行規制

羽田空港周辺のコンビナート上空の飛行規制

があります。

これは、地上施設の保護を目的としていて、一定の条件下で飛行を規制しているものです。特に①は航空機による原子力施設に対する災害を防止するためのもので、これも航空路誌に場所等が詳細に記載されており、その施設の上空付近の飛行はできる限り避けなければいけません。(ということは、「嫌だ」と言うこともできるということになりますね。ただ、今の社会情勢を考えたらやっぱりやめた方がいい。)

 

 

飛行禁止区域は「禁止」とあるように原則飛行禁止ですが、今現在の日本には存在しません。「制限」とある上空は「絶対にダメ」というわけではなく、「飛行禁止区域」も含めて、許可を受けた場合は飛行可能です。多分、場所が場所だけに許可まで受けてわざわざ飛行する方はいないと思います。

 

 

面白いのは、「スカイツリー周辺上空の飛行は自粛してほしい」という「依頼」形もあります。スカイツリーが出来てから、特にヘリコプターがスカイツリー上空を飛行することが多いらしく、皆さんもご存知のようにヘリコプターはバリバリとものすごいエンジン音がするので近隣住民が困っておられるようです。僕も都心上空を飛行した時にスカイツリーの真上を飛行したことがあります。その時も数機のヘリコプターが僕の下を飛行していた記憶があります。(僕は3,000ft上空なのでそこそこ上です)

 

 

ちなみに、第80条の違反をした時は、50万円以下の罰金になり、前科者になります。高くつくので絶対にやらないようにしたいものです。

 

 

今日はここまで。