手を合わせる心

箱根の公園にあるお手洗いでの出来事。

 

 

一般的にこのような場所の公共用はあまりきれいではありません。それほどお手入れやお掃除が行き届いていない上、使う側がきれいに使っていないためです。きれい好きで潔癖症の僕はできれば使いたくない派です。

 

 

僕がお手洗いに入るとちょうどお掃除のおばさんが一生懸命掃除をしていました。正直言って綺麗とはとても言えないほど汚れていたお手洗い、それでもその方は一生懸命にお掃除していました。その熱意に打たれてしまった…。

 

 

何も言わずに、何もせずにはいられない…。自然と心と身体が動き…

 

 

その時、ちょっとひんやりしていたから温かい飲み物を買おうと思って小銭を持っていたので、近くの自動販売機で温かいお茶を購入。お手洗いへ戻ってその方に差し上げました。

 

 

最初は拒まれました。でも僕が「誰もが嫌がるお掃除をあなたがして下さっているから私たちは気持ちよく利用できるんです。本当にありがとうございます」と、自然に手を合わせて感謝を伝えていました。その左腕にはとある方から頂いた念珠が。おばさん、僕の手を合わせた姿を見、そして念珠に気づいて少し表情が変わり「ごちそうさまです。ありがとうございます」と受け取って下さいました。きっと思いが通じたのでしょう。

 

 

僕が小学生の頃、学校給食の時間や家での食事の時って「頂きます」、「ご馳走様でした」と声に出して手を合わせたものです。僕は無宗教者だし仏教徒でもないのですが、そうやって親から又は学校で教わったものです。

 

 

あれから大人になり、社会や他の人に対する日頃の感謝が薄れてそのような昔ながらの良いところがなくなっていたように思います。でもなぜかこの日は自然とそれができた、それも見知らぬ他人にできた。

 

 

僕の心が以前と比べて変化しているのが実感できた瞬間でした。やはり僕は少しずつ良き方向へ変わっている…。

 

 

元々僕は心の優しい人間だったんです。その優しさを何だかんだで失っていたんですね。2015年からのつらい日々がそれを思い出させてくれたのだと思います。

 

 

僕は、社会や他の人に対する感謝の気持ちと優しさを絶対に忘れない男になりたい。